<< 炒飯 | main | 二つのレポート ・・2 >>

二つのレポート 1

SmithKline v. Apotex

医薬の先発メーカー対ジェネリックメーカーの、CAFC(アメリカ高裁のようなところ)での訴訟です。アメリカでは後発薬の制度が進んでいて、ANDAという簡易申請をすれば後発薬を販売することが出来ます。その際に「この特許は侵害してませんよ」という宣誓のようなものを、パラグラフIVのアタックと呼びます。逆に先発メーカーは、いやいや侵害しとるやないけ、ということで訴訟になります。で、本件は抗不安薬としてブロックバスター(1000億円以上売れている薬)であるパキシルという薬の物質特許が切れた後で、パキシル結晶型の特許で薬のライフサイクルを延ばそうとしたスミスクライン(現GSK)が、後発メーカーのアポテックスに裁判で負けた、という話です。2005年の案件ですが、特許業界の人にとっては少し怖い内容が含まれていると考えました。
簡単に世界の、というかアメリカの特許制度の流れについておさらいまします。まず1985年に政治的なあるレポートが出され、特許で技術を保護して(変な言い方をすれば)甘い汁を吸おうという政策です。それは一定の範囲で成功しました。それに対し、他の新興国が色々な理由で技術について追いついてきました。そこで、やはり特許に頼るより技術で何とかしようという提言が、プロイノベーションの流れです。それは2004年くらいの出来事です。日本が「知財立国」とか言っている時期には、アメリカはプロパテント(特許で何とかしよう)から(やはり技術が大事)に既に移行しているわけです。
そして、その移行の状況は、訴訟社会であるアメリカの具体的な裁判例などで、読み取ることが出来ます。

at 03:30, 516, 弁理士試験

comments(0), trackbacks(0), pookmark

comment









trackback
url:http://standar.jugem.jp/trackback/436